ワンちゃんをお迎えする経路はさまざま。
どこからお迎えしても犬は可愛いものですし、大切な家族の一員であることには変わりありません。しかしどこからお迎えするかにはそれぞれ特徴があるので、なるべく自分に合った経路で購入したいと思いますよね。
この記事では、ペットショップ・ブリーダー・保護犬それぞれのメリットとデメリットをまとめます。
Contents
ペットショップ
犬をお迎えする最もメジャーな経路といえば、ペットショップだと思います。
ですがペットショップは、動物愛護が進んでいるヨーロッパ諸国などでは廃止されているところもあり、悪い噂が立ちやすいことも。
メリット・デメリットを見ていきましょう。
メリット
- 店舗数が多く行きやすい
- お金を払えば誰でも買える
- 限られた犬種(店舗にいる犬種)の中に絞って選べる
- 同時に必要なグッズも買える
ペットショップからお迎えする人が最も多い理由としては、店舗数が多く人目に触れやすいところにあるでしょう。
また数多くの犬種の中から自分に合う子を選ぶのは難しいものです。
ペットショップの場合はそこにいる限られた選択肢の中から選ぶことができるので、選びやすいというのもメリットのひとつ。
子犬をお迎えする場合、飼育に必要なグッズは事前に用意しておくものだと思いますが、足りないものをその場で買い足すことができるのも楽ちんですね。
デメリット
- 親犬が見れない
- 犬種が限られている
- どんな人がブリードしたのか分からない
- 誕生日が操作されているケースも
早い段階、特に大事な社会化期に親犬・兄弟犬と引き離されているというのは、人格(犬格)形成に大きく関わること。
早い段階で売れれば、新しい家族のもとで社会化ができると思いますが…なかなか売れずに長い期間ショーケースの中で育ってしまうということになると、成長後問題行動を起こしやすくなることがあります。
また、メリットで「限られた犬種の中から選べる」ことを挙げましたが、ペットショップには人気犬種が多いので、レアな犬種や大型犬などは見付からないことが多いでしょう。
最近のペットショップでは、その子犬をブリーディングしたブリーダーさんの写真などを公開しているところもあります。
しかしブリーダーさんを公開しているお店はまだまだ少ないことも事実で、その子犬がどんな親犬をもち、誰によってブリードされたかは分からないことがほとんど。
もしかしたら、パピーミルのような悪徳業者によって繁殖された可能性も…。
そして、これは実際にペットショップ(某有名チェーン)で働いていた人から聞いた話なのですが…「誕生日を操作する」は、されているそうですよ。
なぜそんなことをするかというと、月齢が若いほうが需要が高く売れやすいからだそうです。
ペットショップがおすすめの人
- 人気犬種(トイプードルやチワワ、ポメラニアンなど)を飼いたい人
- すぐに家族に迎えたい人
ペットショップは悪く言われやすいですが、ほとんどの店舗がワンちゃん猫ちゃんを可愛がりながら販売しているはずです。ペットショップで働いている人は、もちろん動物が大好きな方々でしょう。
一目惚れした子がいたら、スタッフさんに声をかけてみてくださいね。
その対応によっても、そこで迎えていいかどうか判断できるかもしれません。
ブリーダー
ブリーダーさんからお迎えというと、少しハードルが高く感じますよね。
「ドッグショーに出るような良質なワンちゃんを迎えたい人がブリーダーから買うんでしょ?」というイメージが強いかもしれませんが、一般家庭の愛玩犬もブリーダーからお迎えされることが増えています。
ブリーダーからお迎えすることのメリット・デメリットを見ていきましょう。
メリット
- 親犬や兄弟犬が見れる
- 飼育環境が見れる
- 店舗では出会えないレア犬種が見付かる
- お迎え後も相談できる
親犬を見れることで、将来像がイメージしやすくなります。大きさや、カラーなど。
兄弟犬と遊ぶ姿を見ると、どんな性格の子なのかも分かりますね。同じ犬種から好みの子を選ぶこともできます。
飼われている頭数が少ない犬種は、ほとんどが専門犬舎のブリーダーさんからお迎えされているでしょう。
ブリーダーさんは、その犬種についてのスペシャリスト。専門的な説明を受けることができ、お迎え後もサポートしてもらえるかもしれません。
デメリット
- ブリーダーの探し方が分かりにくい
- 行く前に連絡を取る必要がある
- 犬舎へのアクセスが悪いことも
- 良いブリーダーを見極めるのが難しい
「信頼できるブリーダーからお迎えした」という人がいますが、みなさんどこで知るのでしょうか?
今はネットで探すのが主流なので、自分で様々なサイトを見て情報を集める必要があります。
そして連絡を取り、訪問する日時を予約するのが基本的な流れとなるので、少々手間がかかります。
また地方の広い敷地でブリーディングしている方、住宅地にある一軒家でブリーディングしてる方など様々。中にはアクセスが難しい犬舎もあるでしょう。
見学に行く際・お迎えに行く際と2回犬舎に行くとなると、遠方まで行くのは厳しいかもしれません。
ブリーダーさんの中には、利益を一番に考えている人がいるのも事実です。それを生業として生活しているので、利益ももちろん大事だとは思いますが…犬を大事にする気持ち以上に利益を重視する人からは、迎えたくありませんよね。
ワンちゃんの質だけでなく、本当に犬が好きで大事にしている人かどうか、という視点から見定めることも重要かもしれません。
ブリーダーからがおすすめの人
- 迎えたい犬種(特に珍しい犬種)が定まっている人
- 多少遠方やアクセスの悪い場所でも行ける人
- 初めて犬を飼うなどで不安があり、相談しながら飼育したい人
絶対この犬種を迎える!と決めている方は、その犬種に絞ってブリーダーを探すことができますね。
そしてたまたま近場に犬舎があるのならラッキーですが、お迎えのためならある程度遠方までも行けるという方が向いているでしょう。
筆者は、お住まいは東京ですがどうしてもこの子が良い!というワンちゃんを忘れられずに、四国まで見学・お迎えに行ったケースを聞いたことがあります。
保護犬(団体・個人からの譲渡)
実際に我が家は保護団体から引き取った元保護犬を飼育しています。
そこで感じるメリット・デメリットをご紹介します。
メリット
- 行き場のない犬を減らすことができる
- しつけが入っていることもある
- お迎え時にかかる費用が少ない
- 成犬であれば大きさや性格が定まっている
保護犬をお迎えしたら、保護されていた枠が1枠空くので、そこで間接的にもう1頭の犬を救うことができるといわれています。
保護犬は成犬のほうが多いので、既に大きさや性格が定まっており、場合によっては最低限のしつけが入っていることもあります。
しつけ(特にトイレのことや、社交性について)がどれくらいできるかに関しては、保護主やボランティアの方に確認するようにしましょう。
行き場がなくガリガリに痩せていたわんこが、福々しく元気に変わっていく様子を見るのは、とても幸せですよ。
デメリット
- 成犬のほうが多い
- 病気の治療を続けなければいけないこともある
- 人慣れ・犬慣れしていないこともある
- 生い立ちが分からないことが多い
- 引き取りの条件が多いこともある
成犬、中には老犬の子もいるので、一緒に過ごせる時間が少ないことがデメリットです。
また中には感染症などを発症している子もいて、引き取ってから治療を継続する必要があることもあります。ちなみに我が家もフィラリア陽性で、医療費がかかっています。
メリットの項目でしつけが入っていることがあると記述しましたが、逆に全く入っていなくて訓練に苦労する可能性も。成犬からのしつけは、子犬よりも難しいといわれています。
人慣れや犬慣れ、すなわち「社会化」できているかも重要で、できていない場合は毎日のお散歩も気を抜けない時間となります。
そして飼っていると、子どもの頃の姿も見たかったな~と思うようになります…。成犬で保護されているとそれが叶わないことが多く、また誕生日なども不明なことが多いです。生い立ちが分からないというのは、少し寂しく感じることもあります。
保護犬を引き取るのには、条件が定められていることが多いです。単身NGや年齢制限、小さい子どもがいる家庭はNGなど。それらをクリアしないと、保護犬をお迎えすることはできないということになります。
保護犬がおすすめの人
- しつけや病気の治療を継続できる時間的・金銭的余裕がある人
- 月齢や犬種にこだわりがない人
- 不幸な犬を減らしたいという気持ちから犬を飼いたい人
やはり殺処分のような残酷なことは当たり前にないものにしたいと思うので、保護されているペットがゼロになってほしいと願います。そのため個人的には、可能であれば保護犬からのお迎えを選ぶ人が増えてほしいなと思っています。
実際に保護犬を飼っていて思うこと
元保護犬を飼っていると、愛犬の生まれ育った環境、親やもしかしたら子どももいるのかなどが、とても気になってきます。
「この子を産んだ犬がいるんだ」と思うと、すごく見てみたくなったり。
愛犬がどんどん心を開いて健康になっていく様子を見るのは、大きな喜びです♪
うちのトラムもずっと外で繋がれていたせいか首周りの毛がボサボサでしたが、それが綺麗に整って毛艶が良くなりました。またガリガリに痩せてましたが、順調に太って標準体型に。
コロナ禍の「ペットブーム」により迎えた犬を手放す人数も増え、家族を探し中の保護犬の数は一時的に増えている状況です。
どうか、ワンちゃんたちが素敵な家庭に恵まれますように。
保護犬からお迎えの選択肢が増えるよう、祈っています。
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